今回は、中国の最近の労働状況について、アンケート情報があったのでこれを見ていこうと思う。中国人は合理的でサバサバしているイメージだから、定時でサクッとON⇔OFF切り替えるイメージがあったけど、そうではないようだ

マジか、日本よりひどいの?

どうだろうか、中国の場合はまた違った苦しさがあるようだ。さあ、見ていこう。

中国版「社畜」

ちなみに中国語でも「社畜」という言葉がありますが、これは日本からの逆輸入の用語です。「萌」などと同じルートですね。

最近話題の「996」そして「007」

確かに最近「996」という言葉は話題ですね。

以下記事でも見てきました。

「996」とは、9時に出社・21時に帰社(12時間労働)・週6日働く、の意味でした。

では「007」とは何でしょうか。上記と同じ文法ルールに当てはめれば、その答えが出てきます。

「007」とは、0時に出社・0時に帰社(24時間労働)・週7日働く、という意味です。もちろん実践することは不可能、重労働を少し大袈裟にいう表現です。

日本で社畜になるのと違うロジック

そもそも中国人は日本人と国民性が大きく異なります。

大陸気質で合理的、周りの空気を読む、という文化はおそらく理解されないでしょう。にも関わらず「社畜」の文化が醸成され始めているのは、意外なことです。

中国人の気質は元来、アメリカ人に近いはずです。
アメリカ人とは、やるべきことは定時内に集中して終わらせて、定時に帰社・プライベート(主に家族や友人との時間)も充実させる。人生を謳歌できる風土があって羨ましいと常々思うのですが、そのアメリカに近い中国によもや「社畜」の空気とは。。。

いったいどのようなロジックでそうなっているのか、アンケート結果をもとに考察していきましょう!
(アンケート母数は2,871名)

労働アンケート結果(2,871名)

平均労働時間

・8時間以内:9.2%
・8時間:12.43%
・8-10時間:26.54%
・10-12時間:36.05%
・12時間以上:15.78%

定時で上がれているのは、全体の約2割。一番多い層は「10-12時間」ですね。つまり1日残業時間は2-4時間。帰宅時間は21時前後です。さらに12時間以上も全体の15%もいます。これは明らかに過重労働です。

週あたり就労日数

・4日以下:1.25%
・5日:51.31%
・6日:40.13%
・7日:7.31%

この結果は明らかに日本より労働環境は劣悪といっていいでしょう。週休2日取れている人が全体のわずか半数です。週休1日の人が4割もいます。休みなしの人も7%と、社畜文化は日本以上に深刻だということが決定的になりました。

男女別1日8時間以上勤務比

・男性:79.23%
・女性:77.57%

わずかに男性が優位ですが、日本以上に男女の労働条件に大差がないことが分かります。ほぼ僅差ですね。男性は100人中79人が、女性は100人中77人が、8時間以上就労(=つまり残業あり)していることになります。定時退社率は、日本より低いですね。

長時間労働と思うか?

あなたは長時間労働だと思いますか?
・はい:62.7%
・いいえ:21.42%
・どちらでもない:15.88%

「はい」が6割である点が面白いですね。8時間以上労働している人の比率は上記の結果の通り8割なので、差分の2割の人は、特に残業をしていても「長時間労働」だとは思っていないことになりますね。

長時間労働の要因

長時間労働の要因は何だと思いますか?(複数選択可)
・仕事量が多い:53.06%
・残業の社風:51.20%
・生き残りのプレッシャー:33.78%
・出世競争:32.85%
・XXXX:24.47%
・責任感が強い:23.27%
・昇進のため:19.28%
・完璧主義:17.29%
・スキルの更新:15.29%
・仕事の対価:14.63%
・収入のため:12.77%
・XXXX:12.37%

「残業の社風」があるので長時間労働しています、と答える中国人が過半数いることがまず驚きです。つまりこれは日本的に「空気を読んで」いる、と捉えることも可能です。また完璧主義によって、仕事量を自ら増やしている事例というのは、自分自身も反省したい部分であります。

長時間労働の影響は?

長時間労働の影響はありますか?(複数選択可)
・身体の健康:78.06%
・心の健康:76.2%
・情緒・イライラ:73.94%
・運動不足:71.41%
・睡眠不足:62.37%
・XXXX:60.51%
・睡眠の質:57.97%
・不規則な食事:45.35%

健康への影響は、フィジカル的なものと同レベルに、メンタル的なものが高いですね。これは日本とほぼ同じ結果だといえるでしょう。

まとめ

日本以上に社畜文化が醸成されている背景には、
・仕事量が多い
・残業の社風がある
・生き残りのプレッシャー

が上位でした。空気を読まない中国人ですが、「日本的な」状況とあまり大差ない状況に見えます。

 

本日の内容は以上です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!